江戸川女王決定戦(KIRIN CUP)2022【ボートレース江戸川】

江戸川女王決定戦

女子レーサーだけの6日間

前年のクイーンズクライマックス覇者・田口が主役だ!

実力双璧の平山、荒波お任せの長嶋・浜田も争覇圏!

9月5日(月)に6日間の2準優制による「 G3オールレディース・江戸川女王決定戦 KIRIN CUP 」が開幕する。なお、出場メンバーを見渡すと、A1レーサーこそ「5名」のみだが、A2級や一部のB1級のレベルもそれなりに高く、準優(ベスト12)入りを懸けた「激熱」の予選バトルに注目したい!

ちなみに、開催期間中の潮回りは「上げ」基調となっているが、夏から秋へと向かう「季節の変わり目」に当たるため、風向きを予測するのは難しい。(台風の襲来を除けば)潮流と対峙して波浪水面になる強い北風(向かい風)が吹く確率は低いものの、残暑で南風(追い風)が強まるようだと、風と潮流が順目であっても最低限の「波乗り手腕」が要求される。

さて、初日の12Rに実施される「江戸川選抜戦」に出場するメンバーと枠番はすでに決定している(※ホームページ特設サイト参照)が、その1号艇に抜擢されたのは田口節子。昨年は(女子の)年間獲得賞金こそ「第3位」だったが、年末の大一番(福岡・PG1クイーンズクライマックス)を制して、この上ない「有終の美」を飾った!

その田口、昨年は年間トータルでも「17優出&6V」と安定感はズバ抜けていたが、9月の「福岡・G3オールレディース」で「V」を飾り、女子レーサー史上初の「全国24場制覇」も達成。長年に亘って大一線で活躍を続ける彼女にとっては、大きな「節目」となる1年だったと言えよう。

ちなみに、以前は「捲り差し」のイメージが強かった田口だが、近年は「捲り」で捻じ伏せるレースが一気に増加して、結果にも結び付いている。なお、当地は約2年ぶりと久々だが、直近5節で「4優出&1V」と安定感十分。「剛」の要素を増した女傑が当シリーズを牽引するのは確実だ!

選抜2号艇の平山智加も、男子の超強豪相手にG1戦(2013年1月の尼崎60周年記念)を制した実績がある通り、「強さ」&「巧さ」を兼備する屈指の実力者。今期はやや乱調だったものの、7月のSG戦(尼崎オーシャンカップ)で準優進出を果たすと、続く地元(丸亀)開催の「PG1レディースチャンピオン」ではベスト6入り(※準V)。「絶好調」とは言えぬまでも、リズム自体は上向いてきた。

ちなみに、平山は当地約2年ぶりの参戦で、通算でも過去に2節しか江戸川を走っていないが、その2節の計「15走」で着外(4着以下)に敗れたのは、たったの1度だけ。水面が大荒れになると微妙だが、当地初出場でV戦1枠(※準V)を勝ち獲ったように、当節もスンナリと適応してくるはずだ。

対して、長嶋万記(選抜3号艇)と浜田亜理沙(同6号艇)の2者は、女子きっての「江戸川巧者」で、ともに当タイトル(江戸川女王決定戦)を過去に制している。

まず、近況の当地戦ではやや事故の多い長嶋だが、豪快な「乗りっぷり」は健在。今期も節間未勝利に終わった「丸亀レディースチャンピオン」こそ、やや振るわなかったが、尼崎・浜名湖のG3オールレディースで「V2」とリズムは悪くない。よって、攻め枠(3枠)に組まれた初日選抜は思い切った「全速攻勢」に期待したい!

一方の浜田は選抜組で唯一の「A2級」だが、これは「出走回数不足」によるためで、今期の適用勝率は「6.74」と優秀。その今期はここまで多摩川・津で「V」を飾っている他、現勝率は「7.46」のハイアベレージで、調子自体は「最高」と言える。

また、浜田は前回の当地戦(5月のヴィーナスシリーズ)で予選ラストに不良航法(-10点)を喫して、準優は6枠回りに…。これが響いて優出を逃してしまったが、それ以前は「3連続優出」という強さ。懸念材料を挙げれば不安定なスローからの「S」のみで、内枠時に取りこぼさなければ、一直線に「Vロード」を駆け上がっても不思議ではない!

残る選抜メンバーは、海野ゆかり(4号艇)と落合直子(5号艇)の両者。中でも、ボートレースの酸いも甘いも知り尽くしている海野は、女子戦がメジャーではなかった頃から現在進行形で「銘柄級」に君臨。典型的な「技巧派」で、今もハンドリングは機敏。1周1Mだけではなく、道中の「コーナー勝負」でも強さを発揮する。

ただ、海野は荒水面がやや苦手。それでも、前回の当地戦(1月のヴィーナスシリーズ)では1号艇で優出(※準V)と奮闘した。従って、生命線になるのは「乗り心地」の部分で、水面が多少波立っても「操縦性」さえ整っていれば堅実に捌いてくるだろう。

落合の方は、気っ風のいい攻めっぷりが真骨頂。意外と「2コース差し」も達者だが、基本は「自力タイプ」で「弾丸捲り」での1着が最もピンとくる。当地は現在「4連続優出中」で、落合自身も「何故か成績はいい」と話していた通り、水面相性は良い部類。当節は「F持ち」での参戦だが、良機の援護を得れば再度の6強入りは十分可能だ。

選抜組に続くのは、実績満点の三浦永理を筆頭に、地元主砲の藤原菜希、さらに中谷朋子・池田浩美・喜井つかさなど「セカンドグループ」にも力量十分の顔ぶれが集結している。特に、クイーンズクライマックスの初代チャンプ・三浦の実力は言わずもがな。常にモーターを出してくるタイプではないが「旋回技術」は選抜組とも遜色なし。仮に舟足が平凡であっても、予選突破は堅いはずだ。

そして、今期「7点ペース」と快調に飛ばしている藤原が地元期待の星。今年は男女混合戦の戸田を皮切りに、その後も若松・三国とすでに「V3」をマーク。1年間という長欠ブランクから不屈の闘志で復活を遂げた藤原は超ド級の「速攻派」だが、最近は「小技」の精度もグッと上がり、今や東京支部の「エース格」と言っても差し支えない走りを見せている。

その藤原、当地は一昨年の1月(ヴィーナスシリーズ)以来の参戦だが、江戸川の水面も持ち前の「ド根性」で豪快に乗りこなしてくる。怒涛の「ピンラッシュ」でV戦絶好枠を手にしながら、大山千広の「2コース差し」に屈した3年前(ヴィーナスシリーズ)のリベンジを果たすべく、当節は「V」のみを目指して江戸川に乗り込んで来る!

「捌き上手」な中谷に対し、ビシバシと「捲り」で攻め立てるのは池田・喜井の両者。この3者で最も江戸川の水面を乗れるのは喜井だが、機が仕上がった時の池田も相当に強い。ちなみに、2年前の同タイトル戦において1号艇で優出した池田は、荒天のためV戦が中止・打ち切りとなる不運に…。その際に獲り逃した「江戸川女王」の座を掴み取るため、初日からビシバシと攻めまくりたい。

前田紗希(今年5月のヴィーナスシリーズ)と中川りな(昨年5月の男女W優勝戦)の2者は、当地で「初V」を飾ったことが共通項。5コースからの「捲り差し」で突き抜けた前田に対し、中川は豪快な「3コース捲り」でのV劇というのが、まさに「何でもあり」の江戸川らしく、ともに会心のレース内容での悲願達成だった。なお、この両者では、今期もリズム良く走れている前田に「江戸川連覇」を期待したい。

前田と同じ埼玉支部からは大豆生田蒼&清埜翔子の「111期コンビ」も参戦予定。「差し」が巧い大豆生田に対し、清埜は「捲り」が得意だが、ともに今期は好リズム。ちなみに、江戸川の水面をしぶとく乗るのは大豆生田だが、清埜も「自力駆け」が利く静水面で戦うことができれば好勝負は可能だ。

一方、地元の東京支部からは、前記した藤原を含めて計「16名」が参戦を予定しているが、主砲の藤原に続くのは永井聖美・平田さやかの2人。4月の平和島で5年ぶりとなる優出を決めた永井は、かつて強烈な「捲り」を武器に大活躍。なお、産休による長欠後はB級暮らしが続いているが、今期は勝率も「6点ペース」と目に見えて復調している。

平田の方は「5点台半ば」の勝率を常にマークしており、派手さはないものの「堅実」で、舟券への貢献度はソコソコ高い。加えて、以前は「苦手です…」と話していた江戸川の水面もそれなりに乗りこなせるようになったし、機の仕上がり次第では優出戦線に食い込める地力はある。

さらに、黒澤めぐみ・渡邉真奈美・高石梨菜に生田波美音の4者にも注目したい。特に、今期は自身初の「A2級昇格」が狙える位置に付けている黒澤は「粘り強さ」を増している。当地では「低調機」を引いて凌ぐレースを強いられることが多いだけに、そろそろバシッと「上位機」を引き当てたいところだ。

そして、江戸川で「2優出」をマークしている渡邉と、度胸満点の「握りマイ」を連発する高石は、ともに「当地3割増し」の評価。対する生田は若気の至りでやや事故が多いものの、時折り「有望株」らしい好ハンドルが入る。モーターの仕上がり如何では「惑星候補」に躍り出る可能性を秘めている!

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